ED治療薬レビトラとプロテアーゼ抑制剤

レビトラは、バイアグラ、シアリスと並びED治療薬として広く臨床応用されている医薬品です。3剤の中で最も早く効きはじめるという特徴を持っており、ユーザーにとってはとても使いやすい薬です。しかしながら、他の2剤と比較して薬物間相互作用が多く発現しやすく、一緒に服用できない薬も多い欠点も存在します。ここでは、うつ病で使用されるセロトニン・ノルアドレナリン再取込み阻害剤、HIVでよく使用されるプロテアーゼ抑制剤との飲み合わせの問題点について解説します。
まず、セロトニン・ノルアドレナリン再取込み阻害剤は比較的副作用の出にくい即効性のある抗うつ剤として広く臨床応用されています。この薬は人が元々持っているセロトニンとノルアドレナリンの効果を出やすくするような薬です。つまりその両方の効果が増強されるわけですが、これはED治療薬の効果を減弱させます。まずセロトニンは感覚機能を低下させる効果があります。それによりオーガズムや射精の遅延につながります。またノルアドレナリンは血管を収縮させます。ED治療薬は血管を拡張させ、陰茎分の血流量を増やすことで勃起させる薬なので、逆効果ということになります。
プロテアーゼ抑制剤は逆にED治療薬の作用を増強してしまいます。ED治療薬は、肝臓のシトクロムP450のサブタイプであるCYP3A4によって代謝され、体外へ排出されます。また、プロテアーゼ抑制剤もこのCYP3A4によって代謝される薬です。しかしながら、CYP3A4の数は限られているため、2剤が同時に存在するとCYP3A4を競合するようになります。それにより代謝効率が落ち、体内に残りやすくなるので、主作用、副作用を増強させます。プロテアーゼ抑制剤に関しては併用時のED治療薬の作用増強による影響が大きいため併用禁忌となっています。